第9回中国-中央アジア協力フォーラム：より緊密な中国-中央アジア運命共同体の構築

今年は中国と中央アジア5カ国との国交樹立30周年である。7月12日から13日にかけて開催された第9回中国-中央アジア協力フォーラムで、参加各国は中国と中央アジアの各分野の協力について深く検討し、一連の重要な共通認識に達した。フォーラムは第9回中国-中央アジア協力フォーラム（大連）の提案を発表し、より緊密な中国-中央アジア運命共同体を手を携えて構築し、「一帯一路」協力を共に推進し、中国と中央アジア諸国の民心の疎通を促進することを提議した。

開幕式のあいさつで、キルギス議長のマメトフ氏は次のように述べた。キルギス-中国二国間関係の発展はキルギス外交の重要な方向であり、両国間には二国間関係の前進を妨げるいかなる意見の相違や問題も存在しない。また、新型コロナウイルスの大流行後、キルギスが最も困難な時に、中国が貴重な支援の手を差し伸べ、キルギスが感染症と闘うことを支援したことに言及した。

今年、長年温めてきた中国-キルギス-ウズベキスタン鉄道の建設がついに実質的な進展を遂げた。マメトフ氏は「両国の協力プロジェクトのうち、中国-キルギス-ウズベキスタン鉄道プロジェクトの建設を着実に実施することを切に望んでいる。これは各国の間に真の友情の架け橋を架けることになるだろう」と述べた。

統計によると、今年6月現在、トルクメニスタンとウズベキスタンの国境を西に走る我が国初の国境を越えるガスパイプライン「中央アジア天然ガスパイプライン」が、国内に累計4000億立方メートル以上の天然ガスを輸送した。中国石油はトルクメニスタンのアムハ社バグドレ契約エリアB地区西部の新ガス田も先ごろ操業を開始した。

トルクメニスタン国民議会議長のマメドバ氏は次のように述べた。トルクメニスタンは自国の「シルクロード復興」イニシアチブと中国の「一帯一路」イニシアチブとの連結を推進しており、農業、人文、デジタル経済など各分野の協力はいずれもトルクメニスタン-中国運命共同体構築の優先的な方向である。

ユーラシア大陸の相互接続の促進は中国-中央アジア協力における極めて重要な話題である。「カザフスタンはトランジット輸送ルートの多元化をさらに促進したいと考えている。カザフスタンを経由する新たな鉄道輸送ルートを開拓し、2025年までに200億ドルを投資する計画である」と在中国カザフスタン大使のヌレシェフ氏が語った。同氏はさらに次のように述べた。カザフスタン領土を経由する交通輸送回廊は、中国製品を中東、欧州、独立国家共同体（CIS）、中央アジア市場に輸出するための迅速で信頼性の高いルートを提供している。カザフスタンは自身の地縁的優位性とトランジット輸送における潜在力をさらに発揮し、「一帯一路」共同建設イニシアチブの下でグリーン、デジタル、健康分野の協力に幅広く参加することを期待している。

在中国タジキスタン大使のサイード・ゾダ氏は、タジキスタンの各分野の協力成果をまとめたあと、特に両国の人文分野の交流を強調した。同氏の紹介によると、数千人のタジキスタン人留学生が中国の120校の大学で学んでいるという。中国はタジキスタンに孔子学院を設立し、中央アジア地区初の魯班工房も年内にタジキスタンでオープンする予定である。

上海協力機構秘書長の張明氏はこのほど初の外遊を終えたばかりで、目的地には中央アジアの上海協力機構創設メンバー4カ国が含まれていた。同氏は次のように述べた。上海協力機構の中央アジア加盟国は、現在の一方的制裁の悪影響の下で、経済貿易分野の実務協力をさらに強化することに重要な意義があるとの認識を共有している。各国は文化、観光、スポーツ、民間外交などの人文分野の協力の推進も重視している。上海協力機構の枠組みの下で中国と中央アジア諸国の協力をさらに拡大する意義は大きい。

中国-中央アジア協力フォーラムは中国と中央アジア諸国間のメカニズム化された交流の国家級協力プラットフォームで、2012年以来すでに8回開催された。第9回中国-中央アジア協力フォーラムは上海協力機構善隣友好協力委員会と遼寧省人民政府によって主催され、その間、女性の発展、農業協力、教育協力、デジタル経済協力をめぐってサブフォーラムが開催され、『第9回中国-中央アジア協力フォーラム（大連）イニシアチブ』が発表された。

今回のフォーラムの成果について、上海協力機構善隣友好協力委員会副主席の崔麗氏が次のように述べた。中国-中央アジア協力フォーラムは開催から9年間、各方面の共同の努力の下で、中国と中央アジア諸国が友好・相互信頼を増進し、実務協力を深める重要なプラットフォームとなっている。上海協力機構善隣友好協力委員会は引き続き各方面と共に、ハイレベル戦略による牽引の政治的優位性を活かし、中国と中央アジア諸国との協力の潜在力を掘り下げ、人文交流と民心の疎通を促進し、中央アジア諸国の人々と共に美しい未来を建設していきたい。