張新竹氏『人民日報』に寄稿：上海協力機構モデル区を対外開放の要所に

11月15日、『人民日報』にて、青島市委員会常務委員・上海協力機構モデル区党工作委員会書記の張新竹氏による署名記事「上海協力機構モデル区を対外開放の要所に」が掲載された。以下は全文である。

2018年、習近平主席は上海協力機構諸国首脳理事会第18回会議で「中国政府は青島に中国・上海協力機構地方経済貿易協力モデルを建設することを支持する」と発表した。ここ数年、中国・上海協力機構地方経済貿易協力モデル区（以下「SCOモデル区」と略す）は、国際物流、現代貿易、双方向投資協力、ビジネストラベル文化交流の「4つのセンター」と中国・上海協力機構経済貿易学院の建設に取り組み、プラットフォームを構築し、モデルを創出し、産業を集め、主体を強化し、顕著な発展成果を達成した。将来に向けて、上海協力機構モデル区は、「一帯一路」国際協力の新たなプラットフォームを構築する目標に向かって勇敢に前進している。

制度革新の源泉としての役割を果たす。商品や要素の流動に基づく開放と比較して、制度に基づく開放はより高いレベルの開放であり、高水準の対外開放を実現するために必然的な傾向である。上海協力機構モデル区が設立以来、我々は制度革新を重要な位置に置き、「信用SCO」など80以上の制度を初めて導入し、初歩的に「5つの利便化」の政策制度革新成果を形成した。我々は中国・上海協力機構地方経済貿易協力総合サービスプラットフォームを構築し、経済貿易投資における企業が直面する困難な問題を解決し、貿易と投資の利便化を絶えず高めている。実践によって証明されたように、制度に基づく開放を着実に拡大することは、貿易協力の拡大とアップグレードを推進し、貿易協力の水準を高めるために役立つ。

経済貿易協力の新しいハブを建設する。基盤となるインフラの連携は発展の基石である。我々は上海協力機構国際ハブ港などを活用し、「海陸空鉄」の四港連動の優位性を生かし、迅速で便利な連通の枠組みを構築し、東北アジア向けの加工製造センター、物流分配センター、製品集散センターを創出する。現在、上海協力機構国際ハブ港は国連により国際港湾コードを承認され、上海協力機構モデル区は21本の国際列車路線を開通し、カザフスタンのアラマトゥに中欧班列（斉魯号）の海外集結センターを設立している。また、山東省と新疆ウイグル自治区のリソースの優位性を組み合わせ、上海協力機構モデル区新疆産業パークを建設している。基礎設備の接続水準をさらに向上させることで、市場の機会をより良く共有し、経済成長を共に促進することができる。

産業チェーンとサプライチェーンの安全と安定を保証するために支援する。産業チェーンとサプライチェーンは、現代経済の重要な形態であり、現代経済システムの運営に重要な影響を与えている。我々は上海協力機構諸国の産業チェーンとサプライチェーンの安定をより良く維持するために、上海協力機構産業チェーンサプライチェーンフォーラムを主催し、中国・上海協力機構産業パーク連盟を組織し、情報共有、物流の相互接続、プロジェクトの連携を促進する。さらに、上海協力機構工業インターネット特色先導区を建設し、ハイアールカオス工業インターネットエコパークなど20の対外型産業クラスターを構築した。我々は産業チェーンとサプライチェーンの強靭性と安全性をさらに強化することで、各国の共通の利益をより良く保つことができると深く理解している。

高品質で専門化された人材を育成する。密接な経済貿易協力は、人材のサポートなしでは成り立たない。中国・上海協力機構経済貿易学院を設立することは、上海協力機構諸国間の経済協力を促進するための実践的な措置である。我々は多国間の経済貿易協力のための「人材育成」に焦点を当て、「ニーズ・育成・実践」というモデルの海外研修と経済貿易研修を積極的に行い、現在までに180以上のクラスを開催し、上海協力機構および「一帯一路」共に建設する諸国の1万3800人が研修に参加した。一方で各国の国情に詳しく、国際ルールを熟知した革新的な経済貿易人材が育ち上がるにつれて、上海協力機構諸国の交流協力はさらに深化し具体化することになる。

開放と協力は、国際経済貿易の活力を強化する重要な原動力であり、人類社会の絶え間ない進歩を促進する時代のニーズである。新たな道程において、我々は経済貿易協力プラットフォームの「ハード連結」と経済貿易協力モデルの「ソフト連結」を両立させ、上海協力機構諸国関連地域間の双方向投資貿易制度革新の試験区、企業創業興業の集積区、「一帯一路」地方経済貿易協力の先駆け区を積極的に構築し、上海協力機構モデル区をより着実に、より良く、より美しく、より有名に建設することで、新時代の対外開放の新たな要所に作り上げる。